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  • パーソナリティ障害
  • HSP
  • 精神疾患

発達障害とは

生まれつきの特性で、「病気」とは異なります
生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じ ることがあるかもしれません。
ですが、発達障害はその特性を本人や家族・周囲の人がよく理解し、その人にあったやり方で日常的な暮らしや学校や職場での過ごし方を工夫することが出来れ ば、持っている本来の力がしっかり生かされるようになります。

発達障害に関係のある脳の機能

発達障害は、生まれつきの脳を含む中枢神経系の機能障害が原因となって現れると考えられます。以下に、発達障害の特性との関係が考えられている脳の機能を紹介します。

発達障害のある人の脳の場合、これらの部位が小さかったり、血流が弱かったりしてうまく機能しないという事例も報告されています。これらの機能障害を引き起こすメカニズムは、まだはっきりとは分かっていません。
■発達障害は遺伝するのか
発達障害に関連があると考えられる複数の遺伝子の発見や研究も進められています。ただし、関連する遺伝子を持っていても必ずしも発症するわけではありません。また、親から子へ必ず遺伝するものでもありません。
現在「様々な遺伝的要因と環境要因が相互に影響しあって発達障害の症状が表れる」という説が有力で、すべての方にあてはまるようなただ一つの原因はないといわれています。
「親のしつけ方・育て方が悪い」「親の愛情不足」といった心因論も医学的に否定されています。

発達障害の分類

  • 注意欠陥多動性障害(ADHD)
  • 自閉症スペクトラム(ASD)
  • アスペルガー症候群
  • 学習障害(LD)

発達障害はいくつかのタイプに分類されており、「注意欠如・多動性障害(ADHD)」、「自閉症スペクトラム(ASD)自閉症、アスペルガー症候群」、「学習障害」 などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害があるという点が共通しています。同じ人に、いくつかのタイプの発達障害があることも珍しくなく、そのため、同じ障害がある人同士でもまったく似ていないように見えることがあります。個人差がとても大きいという点が、「発達障害」の特徴といえるかもしれません。


注意欠陥多動性障害(ADHD)

不注意・多動性・衝動性の3つを主症状とする障害。3つのうち、1つだけ当てはまる場合もあれば、どれか2つ、あるいは3つともに当てはまる場合もあります。(多動性と衝動性が当てはまらない不注意のみの場合はADDと呼ぶ。)
ADHDとは、一言でいえば「そそっかしい」人です。医療用語で表現すると、多動や衝動性、不注意などの要素があります。「環境次第では集中しきれない」「長時間ダラダラしていたと思ったら急に集中してものすごい勢いで始める」といった表れ方をする人もいます。このタイプは、コツコツやらないと結果が出ない仕事はあまり得意ではありません。学校の先生からもあまり評価されないことがあります。しかし、「とても活動的であり、とてつもない集中力で短期間に非常にスピーディーに仕事を進めていく人」もいます。また、男性の方が多い(女性の数倍)と報告されています。ADHDは、以下の2つのタイプに分類されます。
1、多動、衝動性優位型: 
多くは大人になるとそれほど多動ではなくなる。ただし,ソワソワして落ち着かない状態は残ることが多い。
2、不注意優位型: 
うっかりミスや忘れ物が多い。まとまった時間の仕事に集中できない。 女性には不注意優勢型の方が多いのではないかといわれています。子どもの頃には特に目立たないのですが、大人になってから仕事のミスが多いことで気づかれます。

不注意
集中力が持続せず、継続的に一つの物事に取り組むことができないことです。特に、勉強などやる気を起こしにくい課題では集中力が殆ほとんど続かないことが分かっています。端から見ると、すぐに物事を投げ出してしまうように見えますが、決して本人の理解力が乏しいからではありません。また反抗心などによるものでもありません。物事を計画立てて実行することができず、忘れ物やケアレスミスが多いのも特徴です。

衝動的な行動
衝動性とは、どのようなことが生じうるかあまり深く考えずに、すぐに行動に移す傾向のことです。気になるものが目に入ると、危険をかえりみずに突然道路に飛び出してしまったり、相手のことを考えずにパッと思いついた言葉を発して他人を傷付けてしまったりすることも起こりえます。相手のことを考えずに邪魔になることをしたり干渉したりします。

多動性
じっとしていることができずに、絶えず動いている状態のことを多動性と呼びます。たとえば、学校の授業を椅子に座って聞き続けることが困難であったり、貧乏ゆすりを繰り返したり、走り回ったりします。別の理由で医療機関を受診した際に、じっと椅子に座っていることができない様子から、ADHDの可能性を疑われることもあります。

大人のADHDの特徴

「発達障害」は、子ども特有のものではありません。成長した後も症状が持続したり、大人になってから気づく人も増えています。中でも、「注意力に問題が生じる・落ち着きがない」などの特徴があるADHD は、成人の3~4%が持っていると言われており、診断を受ける大人が増えています。

多動性・衝動性による特徴

・目的のない動きをする
・感情が不安定になりやすい
・過度なおしゃべりや不用意な発言

多動のある方は、行動として現れるため、子どものときに気づかれる可能性が高いと考えられます。大人になると目に見える多動症状はおさまってくることが多いのですが、手足や内面の落ち 着きのなさが残ることがあります。

不注意による特徴

・注意を持続するのが難しい
・ケアレスミスが多い
・片付けが苦手、忘れ物が多い

大人になると許容されないことの範囲が広くなり、本人が負う責任も大きくなります。不注意による症状は、特に社会に出てから仕事などに支障を来し、問題につながることが増える。ADHDの特性から社会生活がうまくいかず、それが本人の自己否定感を強める原因にもなります。

自閉症スペクトラム(ASD)

「臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心・やり方・ペースの維持を最優先させたいという本能的志向が強いこと」を特徴とする発達障害です。 場合によっては「ちょっと変わった人」程度で済んで、問題なく日常生活を送れることも十分にあります。
イメージとしては「融通がきかない」「ちょっとこだわりが強い」というものです。ポジティブな方向にいけば、「ブレずに自分のペースをきちんと守り、コツコツがんばり続けること」ができる人になります。し かし、不適切な環境におかれると、自閉症スペクトラムは自閉症スペクトラム「障害」になってしまい、実際に問題が出てしまうこともあります。
自閉症スペクトラムの方は一定数存在するとされており、具体的な数字としては人口の1~2%存在すると報告されています。現在調査中ですが、最新のわが国の研究ではさらに多く3~5%程度とい う報告が出されています。また、男性の方が多いとされています。
なお、「自閉症スペクトラム」は「広汎性発達障害」とほぼ同じ概念を指すものです。この中に、自閉症やアスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害 などが含まれます。これらはそれぞれ特徴があるのですが、これらはオーバーラップすることもあり、互いの境界線を引くのは極めて厳しいため、最近では「自閉症スペクトラム」という言い方 が一般的となっています。
自閉スペクトラム症は遺伝の要素が大きく関わっています。この障害のある子どものいる家庭では、兄弟にも同じ障害を抱える割合が50%にものぼります。ただ、必ずしも遺伝だけで説明できるものではありません。出生時の父母の年齢が高いこと、母親の妊娠中に出血や妊娠糖尿病があったこと、第一子であることなどもリスク要因とされています。 なお、親の情緒的な問題や、子育ての方法は自閉スペクトラム症の発症と関係ありません。

大人のASDの特徴

自閉症スペクトラム障害(ASD)には「社会的コミュニケーションおよび対人交流の困難」「行動、興味、または活動の限定された反復的な様式」といった特徴的な2つの症状があります。また、知的障害を伴う場合と伴わない場合があります。
社会的コミュニケーションおよび対人交流の困難とは、職域でよく言われる症状には、・親密なつきあいが苦手・人と共感しない・冗談やたとえ話がわからず字義通りに理解する・会話が一方的である・急な予定変更に混乱する・融通がきかない・難しい言葉や表現を好んで使うなどがあります。
行動、興味、または活動の限定された反復的な様式とは、・小さな変化に苦痛を感じる・柔軟な考え方をすることが苦手・決まった順序や道順、食べ物にこだわる などがあります。

自閉症とは


・言葉によるコミュニケーションが困難で、他人と社会的関係を築きにくい
・外出時の道順、物の置き場所など特定の事柄にこだわる
・知的障害を伴うことが多い

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群とは


・言葉によるコミュニケーションの障害は軽度だが、対人関係が苦手で集団の中で孤立しがち
・鉄道やコンピューターなど特定のものに偏った興味を示す
・知的障害を伴わない

「対人関係の障害」
アスペルガー症候群のある人は、人間関係においてトラブルが生じることがあります。
これは、相手の気持ちや意図を想像したり、その場の「空気」や、しきたりなどの「暗黙のうちに成立している社会的ルール」を理解するのが苦手であるためです。
また、自分の感情を表現したり、自分の発言や行動が他人に与える印象を想像することが苦手な人も多く、その場の雰囲気に沿わない率直すぎる発言をしてしまうこともあります。
「コミュニケーションの障害」
アスペルガー症候群では知的能力の発達に遅れはありませんが、言葉の使いかたが独特であるため、他人との意思疎通が難しい場合があります。
・本などで覚えた難解な言い回しを使う
・文脈や、間接的な表現を読み取ることが苦手で、相手の発言を文字通りに受け取る
・ユーモアやお世辞、皮肉や比喩を理解することが難しい
さらに、耳から入ってくる情報処理が不得意で、会話についていけなくなることもあります
「パターン化した興味や活動(想像力の障害)」
決められた手順やスケジュールに強くこだわり、新しい人や状況、予想外の事態への臨機応変な対応が苦手である傾向があります。予想外の事態に直面すると、不安にかられたり、パニックを起こすこともあります。
また、物事の一部分にこだわってしまい、全体像を把握することが不得意な人もいます。対人関係の困難さが合わさることで、人づきあいを避け、ひとりで自分の好きなことに没頭することを好む人も少なくありません。
「感覚の過敏・鈍さ」
特定の感覚がほかの人よりも敏感であったり逆に感じにくい場合があります。たとえば、聴覚や視覚などが敏感な場合、ほかの人にとっては許容範囲である電話の呼び出し音や電車のアナウンス、電灯の明るさなどをストレスに感じてしまうことがあります。
「体のバランスが悪い」
筋肉や関節の感覚が脳に伝わりにくい傾向があります。このため、運動が苦手であったり、手先が不器用であったり、姿勢が悪かったりすることがあります。
「高い記憶力や集中力」
アスペルガー症候群のある人のなかには、高い記憶力や集中力を持っている人がいます。興味があることがらには何時間でも集中して取り組み、単純作業や反復作業もいとわずにやりぬくため、特定の分野で他人にはできないような業績をあげることもあります。

大人のASDの二次的な症状

ASDの人は、その特性から、周りに「配慮がない」「空気が読めない」と思われてしまうため、職場などで孤立してしまうことが多く、それが原因で二次的な症状を伴うこともあります。伴いやすい症状として、人間関係で孤立する状況などから、「ひきこもり」「うつ病」につながることがあります。また、ASDの人は不安や恐怖に敏感なため、強いストレスを受けやすく、「パニック障害」「対人恐怖症」などを伴うことがあります。


学習障害(LD)

学習障害とは、知的発達に遅れはなく、聴覚・視覚機能にも問題がないにもかかわらず「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」ことが、極端に苦手である状態のことです。LDとも呼ばれます。
まったく読めない、書けないということではなく、読みにくさ、書きにくさなどの程度も違い、現れる症状も人によって異なります。一つの症状だけでなく複数の症状が出ることもあります。
ただ、学習障害の認知度が低いために周囲からの理解が乏しく、「怠けている」と誤解されたり、本人も努力不足と思い込んだりしていることが少なくありません。そのため、適切なサポートを受けないまま大人になる人もいます。

大人の学習障害3つのタイプ

学習障害には、主に読字障害(ディスレクシア)、書字表出障害(ディスグラフィア)、算数障害(ディスカリキュリア)の3種類のタイプがあります。それぞれの具体的な症状を見ていきましょう。

読字障害(ディスレクシア):読みの困難
字を読むことに困難がある症状です。読字障害は学習障害と診断された人の中で一番多く見られます。
・音読の速度が遅い。一文字ずつ区切って読む逐次(ちくじ)読みをする
・文字や行を読み飛ばしすることが多い
・語尾や文末を読み間違えることが多い
・「ろ」や「る」など形の似ている文字を見分けることが難しい
・聴力は正常にもかかわらず、言われた言葉を聞き間違えることが多い

書字表出障害(ディスグラフィア):書きの困難
文字や文章を書くことに困難が生じる症状です。字が全く書けないわけではなく、人によって現れる症状は違います。脳損傷による症状と区別するために「発達性読み書き障害」と呼ばれること があります。
・子どものころから文字に興味を示さなかった。ひらがなで書けない文字がある
・カタカナを習得するのが難しい
・漢字をなかなか覚えられない。覚えても、忘れやすい
・英語の読み書きが苦手

算数障害(ディスカリキュリア):算数、推論の困難
数字そのものの概念や、数量の大小、図形や立体問題の理解が難しくなる症状です。
・数を数えるのが苦手・時計が読めない、時間がわからないことがある
・算数の簡単な1桁の足し算や引き算の暗算ができない
・繰り上がり、繰り下がりが理解できない
・九九がなかなか覚えられない
・図形の模写(視写)が困難・筆算はできるが暗算が苦手

発達障害 から 不登校 や ひきこもり にならないために

親も本人も出来るだけ早く発達障害に気づく事!
最近は精神科や心療内科を受診する人が増えてきましたが、実態的にはその8割が発達障害の影響を受けていると考えられています。その多くは、うつ病、不安障害、対人恐怖症、強迫神経症、社交不安障害、睡眠覚醒リズム障害などを合併しています。学童期に気づいて受診していれば、薬物療法やカウンセリング、生活技能訓練(ソーシャル・スキル・トレーニング)などを受け、問題の多くが改善します。思春期に気づいたとしても、特性を活かすための進路や職業選択の可能性があります。しかし、大人になるまで放置され対処されなければ社会に適応できません。不登校やひきこもりを避けるには、とにかく発達障害に早く気づくことが大事なのです。 社会性を身につけましょう!
多少変わった言動があっても、成績がよくて部活に励み、家庭環境に恵まれていると発達障害には気づかれません。発達のアンバランスの程度が軽いと、見過ごされてしまうのです。しかし、受診の機会がないまま過ごしてしまうと、職場に適応できずに辞めて転職を繰り返したり、合併症で苦しんだり、不登校やひきこもりになって社会生活に参加できなくなるリスクが大きくなります。いくら高い学力があっても社会性がなければ自立ができません。社会性、対人スキル、生活スキル、コミュニケーション能力を身につけておきましょう。 発達障害が原因で「不登校」「引きこもり」などの二次障害に発展してしまうケースが多く見られますがあきらめないでください!
まずはしっかりと、性格や特徴そして状態を把握しましょう。そして一番大切なのはお子様を理解してあげることです。お子様と向き合い一緒に行動してあげることにより改善・解決は可能になります。


ジーサポートでは、発達障害か否かの「診察や診断」といった医療行為は行っておりません。 発達障害の方々によくみられる「発達障害の特性」を理解し改善・解決へ向けてのアドバイスやサポート(社会復帰・自立支援)を、ご提供しております。 私たちジーサポートが、ご家族の皆様の悩みや問題を全力でサポートし解決へと導いていきます。

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