ひきこもりの「特徴」
- コミュニケーションが苦手
- お金の無心を繰り返す
- 暴言・暴力が酷くなる
- あらゆることを諦めている
- 学生時代に不登校だった過去がある
- 幼少期から自己主張ができない子だった
- 良い子と言われることが多かった
家庭環境・育て方
子どもの育つ環境や養育者の子育て方法に原因がある、 後天的な障害「愛着障害」
「愛着障害とは…」 母親をはじめとする養育者との愛着が何らかの理由で形成されず、情緒や対人面に問題が起こる状態のこと。愛着障害を示す子供には衝動的・過敏行動的・反抗的・破壊的な行動がみられ、情愛・表現能力・自尊心・相手に対する尊敬心・責任感などが欠如している場合が多い。他人とうまく関わることができず、特定の人との親密な人間関係が結べない。
ひきこもりと関連が深い「精神疾患」
うつ病
抑うつ気分、意欲の低下、注意力・判断力の低下などの精神症状、およびだるさや睡眠障害といった身体症状が継続して、通常の生活が送れなくなってしまう病気。 精神的ストレスや身体的ストレスが重なると発症するとも言われますが、明らかな原因がないまま発症する場合もあります。 言葉では表現しようがないほどつらい沈んだ気分または興味・喜びの喪失が、ほとんど一日中ほぼ毎日、2週間以上続き、仕事や日常生活の困りごとが出てきてしまいます。 うつ病の9割以上に見られるのが、不眠の症状で、特に途中で目が覚める不眠がよく起こります。 また、食欲も落ち、体重が減ってしまうことがあります。 うつ病は、脳の働きに何らかの問題が起きた状態であると考えられています。 気力で解決できるものではなく、治療が必要な病気です。 厚生労働省の患者調査によると「一生のうちに、うつ病になる頻度は約10人に1人と考えられている」とデータをあげているように、決して珍しい疾患ではなく、誰にとっても身近な病気であると言えます。
非定型うつ病
20~30代の女性に増えている新しいタイプの心の病気です。 非定型うつ病は自分の嫌なことに対しては憂鬱になり、体が動かせないほど体調も悪くなるのに、好きなことや楽しいことが起きるとたちまち元気になります。 また、うつ病は食欲もなく不眠状態が続くのに対し、うつ病は食欲もなく不眠状態が続くのに対し、非定型うつ病では過食・過眠をともない、傷つくことや見捨てられることに過敏な傾向があります。 他人の言動にとても敏感になり、ほんのささいなことで気分が落ち込んだり、あるいは怒りを爆発させたりするなど、感情の抑制が効かなくなります。パニック発作を起こす人もいます。 非定型うつ病は「性格の問題」「甘えているだけ」などと思われがちです。もちろん、気分の浮き沈みは誰にでもありますが、それが度を超して激しくなるのが、この病気の特徴です。子どもの頃から「良い子」と言われてきた人がかかりやすいとされています。
双極性障害
うつ病と似たようなうつ状態とともに、その対極とも言える躁状態も出現し、これらを数カ月おきにくりかえす病気。躁状態になると、寝ることなく動き回り続けたり多弁になったりしてエネルギッシュになります。一方、うつ状態になると、すべてのことに興味がなくなって無気力状態になります。 双極性障害は、躁状態の程度によって二つに分類されます。 家庭や仕事に重大な支障をきたし、人生に大きな傷跡を残してしまいかねないため、入院が必要になるほどの激しい状態を「躁状態」といいます。一方、はたから見ても明らかに気分が高揚していて、眠らなくても平気で、ふだんより調子がよく、仕事もはかどるけれど、本人も周囲の人もそれほどは困らない程度の状態を「軽躁状態」といいます。 うつ状態に加え、激しい躁状態が起こる双極性障害を「双極I型障害」といいます。うつ状態に加え、軽躁状態が起こる双極性障害を「双極II型障害」といいます。 双極性障害は、精神疾患の中でも治療法や対処法が比較的整っている病気で、薬でコントロールすれば、それまでと変わらない生活をおくることが十分に可能です。しかし放置していると、何度も躁状態とうつ状態を繰り返し、その間に人間関係、社会的信用、仕事や家庭といった人生の基盤が大きく損なわれてしまうのが、この病気の特徴のひとつでもあります。
統合失調症
統合失調症は、およそ100人に1人弱がかかる頻度の高い病気です。 幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患で、思考や行動、感情などを1つの目的に沿ってまとめていく能力が落ちるため、妄想や、現実には起こっていないことが実際に見えたり聞こえたりする幻覚が表れます。初期には幻覚や妄想などが現れる「陽性症状」が強く表れ、以降はうつ病のように無気力になる「陰性症状」が長く続きます。 それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け(生活の障害)、「感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい(病識の障害)、という特徴を併せもっています。 患者本人も説明しにくい症状ですので、周囲から「社会性がない」「常識がない」「気配りに欠ける」「怠けている」などと誤解されるもととなることがあります。
パニック障害
突然理由もなく激しい不安に襲われて、心臓がドキドキする、めまいがしてふらふらする、呼吸が苦しくなるといった状態となり、場合によっては死んでしまうのではないかという恐怖を覚えることもあります。 パニック障害では、パニック発作になったときの苦しさや怖さから、「また発作が起きたらどうしよう」と心配になることが多く、頼れる人がいない状況や一人で出かけることを避けるようになり、外へ出られなくなることもあります。
PTSD
強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じるものです。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などが原因になるといわれています。 突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状が出てきます。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもあります
生まれつきの脳機能障害である「発達障害」が原因の場合も多い
「発達障害」とは、ADHDや学習障害、アスペルガー症候群、自閉症など その種類・症状はさまざまです。
ADHD
ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、不注意・多動性・衝動性の特徴が表れます。 脳の機能障害が原因といわれ、大人になってから症状に気づくことも多く、生活や仕事、恋愛や結婚において不安を抱えている人もいます。 ADHDの人は感情が爆発しやすい傾向もあり、子どもでは学校の場でいじめの加害者、被害者のどちらにもなりやすく、先生との関係もうまくいかないこともあり、不登校になる場合もあります。 大人では、職場や家庭内で暴言、暴力が目立ったり、ネット上で不適切な書き込みをしたり、消費者としてはクレーマーとなったり、学校で親として先生たちと対立したりすることがあります。 また何かへの過集中、のめりこみ、依存傾向が問題となる場合があります。
アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は、自閉症スペクトラム障害の中でも、言葉や知的の遅れがない(IQ70以上)障害です。 特徴としては、遠まわしな表現や比喩を使った表現、表情やしぐさから相手の感情を読み取ることに困難さがあるため、自分の話ばかりしてしまったり、相手が傷つく言葉を悪気なく伝えてしまったりするなどの困りごとがあるといわれています。 その他にも、一度決まったルーティンが崩れたり、新しい環境へ適応が必要になったりするなど変化に対する抵抗が強くあるともいわれています。
ほとんどの発達障害に共通している特徴として「コミュニケーション障害」が挙げられます。 人間関係や仕事がうまくできない…などと悩んでいた人が、 「実は発達障害が原因だった」ということは少なくありません。 発達障害の特性を理解されないまま社会に出ることで、子供の頃から感じていた「生きづらさ」がさらに増し「ひきこもりの原因」になることもあります。
発達障害の夫や家族をもつ女性が陥りやすい精神状態
カサンドラ症候群
カサンドラ症候群とは、発達障害の特性がある人の身近にいる人に心身の不調が生じる状態です。 発達障害の人と接していくうちに、うまくコミュニケーションが築けないことに自信をなくしてしまったり、周囲に相談しても理解をしてもらえないため、孤独感を感じてしまう場合があります。 代表的な症状は、・偏頭痛 ・体重の増加または減少 ・無気力 ・自己評価の低下 ・パニック障害 ・抑うつ ・自律神経失調症 などがあります。