非行・素行不良

非行・素行不良とは

非行とは、少年少女の、社会の決まりなどにそむく行為。
法律違反及びその潜在的可能性をもつ行動を言います。
例えば、いかがわしい場所の出入りをする、万引き、薬物使用、暴力行為、恐喝等があたります。
生活態度及び素行が悪いという意味から素行不良と呼ぶこともあります。
法律的に非行とは、14歳から20歳未満のこの時期の少年少女たちの反社会的、反規範的行為を指していいます。
しかし、非行の低年齢化に伴って現在では概ね12歳以上の子どもたちの刑罰法令に触れる犯罪については少年法の適応がなされるようになりました。
この少年法の規定している年齢は個人差はありますが、ちょうど思春期にいる子どもたちがその対象になります。

非行・素行不良の原因と障害

反抗的で、すぐに暴力をふるってしまう。盗みを働いたり、学校サボって遊び歩いたりする。そんな子供の困った行動は、「辞めさせよう」と言う姿勢で臨んでも、なかなか思うようにはいきません。子供の行動にどんな意味があるのか、まずはそこから見直してみることが必要です。
困った行動するのは困っている証拠。
反抗的で暴力的。平気で嘘をついたり、ものを盗んだりする。こうした困った行動する子に適切に関わっていくには、子供自身が抱えている問題に目を向けることが必要です。
行為障害は非行の医学的な診断名。
いわゆる非行少年と呼ばれ、トラブルばっかり引き起こす子供は、医学的には行為障害と言う診断名が下されます。ただし、この状態楽ずっと続くわけではありません。
非行・素行不良の原因は、育ってきた環境の違いによって十人十色になってしまいますが、原因の1つに大きく関与している発達障害や反社会性パーソナリティ障害・破壊性行動障害(行為障害・反抗挑戦精神障害)について簡単に説明します。

発達障害とは

発達障害とは、生まれつきの脳の機能の発達に関する障害です。
注意力が欠け、落ち着きがなく、時に衝動的な行動を取る、注意欠如多動性障害(ADHD)
対人スキルや社会性などに問題がある「自閉症」や「アスペルガー症候群」などを含む自閉症スペクトラム(ASD)
ある特定の能力(読む、書く、聞く、話す、計算、推論など)の習慣に不都合のある学習障害(LD)などの総称です。

発達障害が一因となっての「合併症」としてADHDの多動・衝動性優勢型、混合型には、反抗挑戦性障害、行為障害、反社会性パーソナリティ障害、依存症(アルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存、買い物依存)などの「合併症」が多いことがわかっています。

反抗挑戦性障害とは

反社会的な行動を起こしてしまう障害に「反抗挑戦精神障害」があります。
かんしゃくを起こしやすく、大人に対して反抗的な態度をとったり挑発的なことばを投げたりするものです。反抗挑戦精神障害がさらにエスカレートすると「行為障害」に至る場合があります。ADHDのある人は、二次障害として反抗挑戦精神障害や行為障害を引き起こしやすいといわれています。

反抗挑戦性障害のチェックリスト

少なくとも6か月持続する拒絶的、反抗的、挑戦的な行動様式で、以下のうち4つ(またはそれ以上)が存在する

  • よくかんしゃくを起こす。
  • よく大人と口論をする。
  • よく大人の要求、または規則に従うことを積極的に反抗または拒否する。
  • よく故意に他人をいらだたせる。
  • よく自分の失敗、不作法を他人のせいにする。
  • よく神経過敏または他人によって容易にいらだつ。
  • よく怒り、腹を立てる。
  • 度々、意地悪で執念深い。

行為障害(素行障害)とは

行為障害はADHDとの関連性が強く指摘されています。
たとえば、攻撃的な態度、反社会的な行動を繰り返すことがあります。
ADHDの子どもは、半数近くが「反抗挑戦性障害」を合併すると言われており、それがエスカレートして「行為障害」へ、さらに「反社会性パーソナリティ障害」に進展することもあると言われています。
反抗挑戦性障害とは、かんしゃくを起こしやすく、反抗的・否定的・挑発的な態度をとって大人をいらだたせたり、失敗を人のせいにするなどの言動が目立つものです。
一方、「行為障害」は周りの人や社会に対する反抗心が極めて強く、暴力や破壊行為といった反社会的な行動を日常的にしてしまう障害です。それがさらに進み、罪悪感なしに犯罪的な行為を繰り返すようになるのが「反社会性パーソナリティ障害」です。
ADHDの多動性・衝動性優位タイプや混合タイプの人に起こりやすいと言われています。
自分が理解されない絶望感から悲しみが増し、周囲に敵意を抱いて、非行に走ってしまうのです。行為障害は、大人や社会に対する反抗心がますます強まり、極端な例では、傷害や窃盗、放火などの非行・素行不良を日常的に繰り返すようになってしまいます。本来持つ素因と、そうした人を取り巻く環境の影響が原因だと考えられます。周囲の支えで心の葛藤を解決し、環境を整えて対応することが必要とされます。

行為障害のチェックリスト

A.他者の基本的人権または年齢相応の主要な社会的規範または規則を侵害することが反復し持続する行動様式で、以下の基準のうち3つ(またはそれ以上)が過去12ヶ月の間に存在し、基準の少なくとも1つは過去6ヶ月の間に存在したことによって明らかになる。

【 人や動物に対する攻撃性 】

  • しばしば他人をいじめ、脅迫し、威嚇する
  • しばしば取っ組み合いの喧嘩を始める
  • 他人に重大な身体的危害を与えるような武器を使用したことがある (例:バット、煉瓦、割れた瓶、ナイフ、銃)
  • 人に対して残酷な身体的暴力を加えたことがある
  • 動物に対して残酷な身体的暴力を加えたことがある
  • 被害者の面前での盗みをしたことがある(例:人に襲いかかる強盗、ひったくり、強奪、武器を使っての強盗)
  • 性行為を強いたことがある

【 所有物の破壊 】

  • 重大な損害を与えるために故意に放火したことがある
  • 故意に他人の所有物を破壊したことがある(放火以外で)。

【 嘘をつくことや窃盗 】

  • 他人の住居、建造物、または車に侵入したことがある
  • 物や好意を得たり、または義務を逃れるためしばしば嘘をつく (すなわち、他人を「だます」)
  • 被害者の面前ではなく、多少価値のある物品を盗んだことがある(例:万引き、ただし破壊や侵入のないもの:偽造)。

【 重大な規則違反 】

  • 親の禁止にもかかわらず、しばしば夜遅く外出する行為が13歳以前から始まる。
  • 親または親代わりの人の家に住み、一晩中、家を空けたことが少なくとも2回あった(または、長期にわたって家に帰らないことが1回)。
  • しばしば学校を怠ける行為が13歳以前から始まる。

B.その行動の障害が臨床的に著しい社会的、学業的、または職業的機能の障害を引き起こしている。

C.その者が18歳以上の場合、反社会性パーソナリティ障害の基準を満たさない。

反社会性パーソナリティ障害

反社会性パーソナリティ障害とは、法律や社会規範を無視し、他人の権利を侵害して反社会的行為を繰り返す人のことです。法を犯して窃盗、暴行を行ったり、詐欺行為により他人から金銭を奪ったりします。些細なことで怒りを爆発させ、破壊的な行動をとって他人に危害を加えることもあります。カッとなると、後先を考えず、危険を承知で向こう見ずな行為に及ぶのです。本人は、こうした行為を平然とやってのけ、悪びれたり反省したりすることはありません。他人に対する共感や同情を見せることもなく、人と信頼関係を築くことが困難です。それだけに、犯罪に手を染めたり、逮捕歴をもっていることが少なくありません。

反社会性パーソナリティ障害は、DSM—Ⅳ—TRにおいては、診断基準に「18歳以上であること」と、「15歳未満以前に行為障害の証拠があること」という項目がもうけられています。「行為障害」とは、いわゆる「非行・素行不良」のことです。具体的には、暴行や恐喝、窃盗や破壊行為、家出や学校の無断欠席などを反復して行っていることを指します。つまり、反社会性パーソナリティ障害の人は、10代のころから非行や素行不良を繰り返し、歩道された経緯などをもっていることが診断を決める1つの要件になっているのです。

非行・素行不良の解決策

とにかく非行・素行不良を解決するには、精神障害や発達障害の可能性を秘めていることが多いため、原因をきちんと確かめ、性格や特性そして状態をしっかりと把握し、そして一番大切なのは理解してあげることです。お子様と向き合い一緒に行動してあげることにより改善・解決は可能になります。

そして、リスクのない解決策は何処にもないことを最初に理解することです。 どのような解決策にもリスクというのは存在します。思い切って外部の機関に相談してみるなど、リスクを恐れて実行を躊躇するばかりでは、現状を打開する機会を失ってしまうことになりかねません。なにより親にとって最大のリスクは、非行・素行不良が長期化してしまうことのはずです。リスクのない解決策はないのだと知ることは、勇気を持って解決策を打つための助けとなるはずです。 大切なご家族を非行・素行不良の状態から早く卒業させたいと思っておられるならば、1日も早く行動を起こしてください。

「ひきこもり…」解決サポートでは、「診察や診断」といった医療行為は行っておりません。非行・素行不良を起こしてしまう方々によくみられる「非行・素行不良の特性」を理解し改善・解決へ向けてのアドバイスやサポート(社会復帰・自立支援)を、ご提供しております。

私たち「ひきこもり…」解決サポートが、ご家族の皆様の悩みや問題を全力でサポートし解決へと導いていきます。

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