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「スマホでSNSを1時間」は、テレビを4時間見るのと同じくらい脳に悪影響か
  •  同日、午前2時3分。

    《もう2時》


     午前2時6分。

    《ツイ消し #病み垢さんと繋がりたい》──


     都内に住む20代のまいさん(仮名)のツイッターアカウントは、分刻みで更新を続ける。「RT(リツイート)」とは、投稿を拡散すること。「ツイ消し」とは、自分の投稿を削除すること。髪をピンク色に染めたまいさんは、自撮り写真をアップロードして「私のことをかわいいと思ったら拡散してください」とフォロワーに訴えたわずか11分後、「もう深夜だから誰も反応してくれない」と遠回しにアピールしたのち、その3分後に写真を削除した。検索されやすいよう、「私は病んで(落ち込んで)います」という意の一行を添えて──。


     こんなふうにして、SNSでの他人からの評価を求めて、四六時中スマホに張りついている人が後を絶たない。


    コロナ禍でSNS中毒が増加

     スマホを所有している15~69才を対象に行った調査。緊急事態宣言前後のスマホ利用時間を調べたところ、もともと利用時間が短い人はさらに短くなり、利用時間が長い人はよりスマホを使う時間が延びている傾向にあった。


     MMD研究所の調べによると、緊急事態宣言下でのスマホの利用時間は全体的に増加傾向にあり、最も増加率が高かったのは、なんと「7時間以上」の群。宣言前と比べて34%も増えており、その多くがSNSを利用している。


     ツイッター、インスタグラム、フェイスブック……友人や知人とのやりとりから、有名人のアカウント閲覧、ネットニュースのリサーチまで、SNSはいまや日常に欠かせないツールだ。一方で、「SNSなしでは生きられない」という、依存症も多く生んでいる。


     自分好みのアカウントだけをフォローし、スクロールするたびに興味のあるものだけが表示され続ける“温室”。検索履歴や閲覧履歴に基づいて、広告もその人の好みに合わせてパーソナライズ化され、常に購買意欲をあおる。半面、利用者同士の衝突や心身の健康被害といったトラブルも相次いでおり、その本当の怖さはまだあまり知られていない。


     SNSにはどんな「罠」があり、そこからどう逃げればいいのか。SNSと一口に言っても、そのリスクにはさまざまなバリエーションがある。ネット・ゲーム依存予防回復支援団体代表で臨床心理士の森山沙耶さんが指摘する。


    「実名登録が必要なフェイスブックが中高年のビジネスツールとして使われることが多い一方、ツイッターやインスタグラムの利用者は1人で複数の個人アカウントを持ち、常にタイムラインを閲覧し続けている印象です。やめ時がわからず、依存しやすいと思われます」


     手のひらから世界とつながれるSNSを「世界一便利な道具」と思っている人は多いだろう。だが、スマホ依存防止学会代表の磯村毅さんは「多くの人はSNSを過大評価している」と言い切る。


    「世界中の人間とSNSでつながったとしても、本当にそれを使って何かを成し遂げている人は一握り。むしろ、それ以外の多くの人にとって、SNSは無意識のうちにネガティブな影響を与えるツールです」(磯村さん・以下同)


     SNSの真の恐怖について多くの専門家が強調するのは、「知らないうちに脳に悪影響を与える」という点だ。


    「かつては“テレビばかり見てはいけない”といわれていましたが、スマホはテレビの4倍、脳を興奮させます。“ただ画面を見るだけ”という点では、スマホはテレビに近いように思えますが、本質はまったく異なる。


     テレビに出ているのは自分とは関係のないタレントや著名人ですが、SNSでは友人や知人など、距離の近い人です。テレビよりもはるかに“自分ごと感”が高く、脳が興奮しやすい。スマホでSNSを1時間見るのは、テレビを4時間見るのと同じくらいの悪影響があります」


    脳に与える影響は大きい

     私たちがSNSを使うとき、脳のなかでは何が起こっているのか。脳科学者の杉浦理砂さんは、夜間にスマホ画面を長時間眺めることで、睡眠の質にも大きな影響を与えると話す。ブルーライトを脳の中心部にある松果体が感知すると、脳は真夜中であっても「いまは昼間だ」と錯覚するのだ。


    「ブルーライトは、可視光の中でも非常にエネルギーが高く、刺激性の強い光です。本来、松果体は夜になると睡眠を促すメラトニンを分泌しますが、これが抑制されます」(杉浦さん・以下同)


     また、画面いっぱいに文字や画像、動画が詰め込まれたSNSは、その情報量の多さから脳を疲弊させ、脳の機能そのものを下げるとも。


    「SNSへの依存度が高い人は、理性を司る脳の前頭前野の血流が減少していることがわかっています。前頭前野は、感情のほか、判断力、意欲、記憶力などに深くかかわっているため、SNS依存は、これらの機能を低下させる一因になります」


     おくむらメモリークリニックの奥村歩さんが注目するのは「もの忘れ」だ。


    「脳が情報処理をするには、【1】見聞きしたことや経験をインプットする、【2】情報を整理して脳にストックする、【3】必要に応じた情報をアウトプットする、の3つが必要です。しかし、SNSを利用しているときは、絶えず【1】のインプットのみが行われている状態。脳の働きにおいて最も重要な“情報を整理する能力”が使われず、フリーズしてしまう。


     すると、脳に入ってきた膨大な情報は整理されないまま、アウトプットもできなくなる。まるで脳が“ゴミ屋敷”になったような状態です。そのため、脳の情報処理能力そのものが低下し、肝心なときに大切な情報が思い出せなくなるのです」(奥村さん)


     事実、2013年に宮城・仙台市と東北大学が中学生約2万4000人の学力データを解析したところ、毎日2時間以上勉強する子供がスマホを4時間以上使うようになると、まったく勉強をしない子供よりも成績が悪くなることがわかった。この研究に大きな意義があると振り返るのは、脳科学者で早稲田大学理工学術院教授の枝川義邦さんだ。


    「それまでは、成績が下がるのは、ゲームなどに夢中になって、勉強する時間が足りなくなるからだと考えられていました。しかし、勉強時間の長さよりも、ゲームやスマホにかける時間の方が重要だったのです。つまり、スマホを使うこと自体が脳に影響を与えて、学習効果を下げているということ。おそらく、脳の情報処理機能を低下させているのでしょう」(枝川さん)


     脳が疲れて眠れなくなり、感情のコントロール力や記憶力まで下げる。


    引用先:https://news.yahoo.co.jp/articles/49ace2fe6f8bc47b7524eba3661902ac0a06bec1


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