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発達障害者の家族に多い「カサンドラ症候群」 理解されにくい苦しみ…福井にも当事者サロン
他人とうまくコミュニケーションが取れないなど発達障害の特性のある人の配偶者らが、関係性に苦しみ心身の不調に陥る「カサンドラ症候群」。福井県内でも、当事者らが体験を語り合う場が設けられるなど関心が高まっている。
公益財団法人「ふくい女性財団」(福井市)などは本年度から、カサンドラ症候群のピアサポートサロン「心葉(こころば)」を、同市の県生活学習館2階の「ふくいウイメンズ・オアシス」で月1回開いている。
「対外的には良い夫で常識を守る社会人なのに、家庭では横暴になり、他人に無関心になる」「普通のコミュニケーションができず、何が起きても人のせいにする」。参加者は体験やため込んでいた思いをせきを切ったように話すという。
カサンドラ症候群は、知的発達の遅れがないタイプの自閉症スペクトラム障害(ASD)の人と一緒に過ごす家族やパートナー、職場の同僚・上司にみられることが多いとされる。▽日常会話が成立しない▽モラルハラスメントを受ける▽偏った関係性が固定する-といった状況に苦しみ、抑うつや睡眠障害などの症状が現れる。
国際的に用いられる精神疾患の診断基準に記載がなく、正式な疾患として認められていない。原因となる相手側は、対外的には問題がない場合もあり、悩みや苦しみを周囲に理解されにくい面もあるという。
ふくい女性財団などのピアサポートサロンの定員は毎回6人。「ハンドルネームでの参加」「人の話を批判、否定しない」「聞いた内容は外で話さない」がルールで、公認心理師、学校心理士の資格を持ちカサンドラ症候群の経験もある女性サポーターがファシリテーター(進行役)を務める。同財団の江端美喜子専務理事は「元気を与えられるサロンとして、当事者に寄り添いたい」と参加を呼び掛けている。
毎月第3水曜日の午後1時半から同3時半に開催。参加無料。託児も可能(有料)。申し込み、問いあわせは「ふくいウイメンズ・オアシス」=電話0776(89)1008。
引用先:https://news.yahoo.co.jp/articles/ee8ef4c05a0c7ceedaf9bf0ec35a1fcbfb8468b9