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「それ、過干渉では?」毒親にならない5大習慣
新型コロナウィルスの影響で、世の中が大きく変わりつつある。そんな変化の激しい現代において「子どもに何をしてあげられるか」と悩んでいる親は多いのではないだろうか。 そこで、これまで教育を軸に取材を重ねてきた著者が、教育学、心理学、脳科学等、さまざまな切り口の資料や取材を元に「いま、最も子どものためになる」ことを『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)にまとめた。 「家での勉強のしかた」から「遊び」「習い事」「運動」「食事」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」で、実際に何をどうしてあげればいいのかまで丁寧に落とし込んでいる。 発売早々、高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめあげた力作である」と評するなど話題騒然の1冊だ。本稿では、特別に本書から一部を抜粋・編集して紹介する。 ● 子どもに「先回り」してしまっていないか? ハーバード大学子ども発達センターでは、子どもにとって、周囲の大人の適切なサポートは、記憶力や集中力、自制心などをつかさどる脳の機能の発達にとても重要だとしています。 ただし最近では、不必要なまでに親が手を貸してしまう「過干渉」が問題になっています。 過干渉な子育てでは、子どもが困ったり失敗したりしないよう、親が先回りして障害物をすべて取り除こうとします。親が子どものまわりをいつもブンブンと巡回しているので「ヘリコプターペアレント」、あるいは「カーリング育児」などとも表現されます。 アメリカでは、ヘリコプターペアレントに育てられた大学生に、高いレベルでの抑うつ傾向が見られるという調査結果もあります。 京都大学の心理学者、河合隼雄名誉教授は「昔の親はお金がなく、子どもに最低限の衣食住ですら十分なことができなかったため、何をしてやろうかと考えた。けれどいまの親の愛情は『何をしないか』を考えなければならない」という言葉を残しています(『私が語り伝えたかったこと』河出文庫)。 少子化が進むなかにあって、そのさじ加減は難しいところです。 過干渉にならずに、上手に「サポート」してあげるにはどうすればいいでしょうか?
● 【その1】「3分類」で片づける 脳は散らかった机を前にしているだけでも、注意が奪われ、余計に疲れてしまいます。子どもが片づけが苦手なようなら、親が一緒に手伝ってあげます。 近藤麻理恵氏に師事した片づけコンサルタントの安藤貢氏は、モノを分類するときは「3分類」までにしておくと、子どもでも簡単に仕分けられるといいます。どのように分類するかは親子で相談して決めます。長く使わないものは思い切って捨てるか、衣装ケースなどにまとめてしまいます。
● 【その2】「ルーティンワーク」を決めておく 子どもは予定を立てるのが苦手です。やらなければいけない宿題や家庭学習については、毎日のルーティンワークとし、何をいつやるかを親子であらかじめ決めておきます。
● 【その3】どうやるかは「子どもに選ばせる」 ただし、一から十までお膳立てをしてしまうと、子どもは自分で何をすべきか、何をやりたいかが決められなくなってしまいます。 何をやりたいか、どっちを先にやりたいかなど、意思決定は子どもにまかせます。子どもがすぐに決められなくても、自分で決めるまで待ちます。子どもの決定を尊重し、大人の都合を優先しないように気をつけます。
● 【その4】邪魔をしない。手を貸さない 運動でも勉強でも、子どもが途中で手こずったり、気を抜いてぼーっとしていたとしても、見守るのが基本です。 もちろん、命に関わるようなケガをしそうだったり、誰かを傷つけてしまいそうなときは手を貸さなければいけませんが、大人の都合で子どもの邪魔をしたり、過剰に手を貸して、子どもの達成感まで奪ってしまうのは本末転倒です。
● 【その5】勇気づける 子どもにとっては「ここは助けてほしい」と思う場面があるでしょう。とはいえ、親がすぐに手伝ってあげていては、子どもは安易に大人を頼るようになってしまいます。 心理学者のアドラーは、親のサポートとは、子ども自身が自分の課題を自分の力で解決しなくてはいけないと思えるよう、子どもに「どうしたらいいと思う?」と問いながら勇気づけていくことだといっています。 (本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』の内容を抜粋・編集したものです)
引用先:「それ、過干渉では?」毒親にならない5大習慣(ダイヤモンド・オンライン) – Yahoo!ニュース