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「ママが素敵すぎるから」小4にして娘が“摂食障害”に…完璧すぎる教育にのめり込んだ《エリート美人ママ》の大失敗
  • 完璧すぎる母親のもとで育った、小学4年生の女児はなぜ痩せ細ってしまったのか……。その理由を尋ねた医師に、女児が放った「衝撃の一言」とは?


    わが子の引きこもりや家庭内暴力が続いた末に、高学歴親の方々が途方に暮れて相談に来られます。なかには「自分の子育ては子どもに良くないかもしれない」と薄々感じながら、考えを変えられなかった人も少なくありません。


     考えを変えられなかった理由は何なのか。まずは、高学歴親が心配ばかりして子どもを信頼できない理由のひとつである「完璧主義」について考えてみましょう。


    「完璧すぎる母親」のもとに生まれた小4女児の悲劇

    「信用できる食材以外、絶対に食べさせません」


     そう話したのは、大企業に勤務しながら小学生の女児を育てていたルミさんです。安心安全で生産者の顔がわかる有機野菜や肉、魚類といったブランド食材を定期的にお取り寄せ。週末に1週間分すべて下ごしらえして冷凍します。これらの食材で自分が調理したもの以外食べさせません。離乳食からずっと同じブランド食材を使っていました。


     女児は学校の成績も抜群で、スポーツや楽器などどんな習い事をさせても優秀でした。ルミさんが「自分にとって理想の子どもが生まれたと感じた」と言うくらい自慢の娘でした。小学3年生から、お父さんの趣味でもあったトライアスロンを始めていました。参加した大会の子どもの部で表彰台に上がるほど才能をみせました。


     トライアスロンは、体重が軽いほうが良いスポーツだそうです。ここで、ルミさんの食へのこだわりと完璧主義にさらに拍車がかかりました。食べる量を減らしながら筋肉量を増やすため、より厳選した食材で調理するようになりました。高学歴で高収入だからこそできることです。


     彼女の完璧主義に引っ張られるように、女児はストイックに食事制限をしました。加えて、朝からランニングするなどトレーニングも頑張ったと言います。まだ体が成長しきっていない小学生には、かなりハードでした。


     すると、徐々に食べられなくなりました。真面目なので学校には行くのですが、給食が食べられません。家では、指でつまめるくらいの小さなおにぎりを2~3個しか口に運べません。あっという間にやせ細り、同年齢の標準体重の30パーセント減になってしまいました。周囲に勧められ病院に行くと「摂食障害」と診断されました。それでもすぐに食べられるようにはなりません。


     そんなプロセスを経て、母娘は私のところにやってきたのです。心配でおろおろするばかりのルミさんと、やせて目がくぼみ青白い顔の女児に初めて会ったときはとても驚きました。まだ4年生でした。


    女児が放った「衝撃の一言」

     ルミさんの面談をしながら、女児とも関係性を築きました。少しずつ私と話せるようになったころ、「どうして食べられなくなったのかな?」と尋ねてみました。


     彼女の答えが衝撃的でした。


    「ママが素敵すぎるから」


     お母さんは高学歴、高収入。スリムだし、顔も美人で、料理も上手である。すべてにわたって完璧だから、自分もママみたいになれないと困る。小3くらいから、体が大きくなってきて、このままではママみたいになれないと思うと、とても不安になった。だから自分は頑張りすぎたのかもしれない――そんな内容でした。


     子どもの言う「素敵すぎる」は、お母さんが完璧だから、ということです。母親みたいに「なりたい」という願望が、本人も気づかないうちに「ならなければ」という強迫観念に変わり、自らを苦しめたのかもしれません。


    「外食しても全然大丈夫だよ」

     摂食障害は、環境や親に対する拒絶反応が出る顕著な症状のひとつです。私が出会った摂食障害の子たちのほとんどが、親御さんに過度な食へのこだわりがありました。親が食にこだわり続けたことで、子どもが食べられなくなってしまう。そういう方はおおむね高学歴で、どんなことも完璧にやってのけます。


     私はルミさんに「お母さん、ごめんなさいね。娘さん、ちょっと大変な状態かもしれません。食事を摂ってないと倒れちゃったりするでしょ? ばたんと倒れる前に来てくれたから良かったよ」と話しました。彼女は涙を浮かべて聞いていました。


     その後、女児は少しずつ食べられるようになり、元の体重に戻りました。お母さんが完璧すぎることは子どもにとってリスクになる。このことは、娘さんが回復してから伝えました。


    「お母さんも、頑張って、頑張って、母親をやってるのはよくわかるよ。でも、ちょっと手を抜こうか。有機野菜でなくても、たまに手作りでなくても、外食しても全然大丈夫だよ」


     完璧主義な高学歴親は、私の肌感ではシャープで傷つきやすい人が多いです。感受性が強く、不安も察知しやすい。このため、あらかじめネガティブなことを回避するために、目の前のことに一所懸命に取り組みます。


     強い溺愛もある。そんな姿が、子どもにとっては「心配ばかりして自分を信頼してくれない」メッセージとして伝わるのです。


    引用先:https://news.yahoo.co.jp/articles/9bdb9de09bacde1e42dd750181483e8beff73fc1


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